出し方は以下のリンクを参考にして下さい。
0項目と書いてあるところにバーテックス(Vertex)があります。
アンチバーテックス(Av)はバーテックス(Vt)の真逆の位置になります。
例えば、Vtが獅子座の21度の時、Avは水瓶座の21度です。
ホロスコープに出す際にはバーテックス(Vt)しか表示されないことが多いのですが、アンチバーテックス(Av)の方を起点として読む方が分かりやすいです。
という形で読んでいきます。
VtとAvを読むにはサビアンシンボルが有用です。
①まずAvのサビアンシンボルを確認します。
※度数の繰り上げはしません。
- 起こりやすい現象
- 置かれやすい立場
- 無意識にそうしてしまうこと
- 気付いたらそうなっていること
つまり、意図せず生まれる状況や環境です。
②次に、Avのサビアンシンボルを繰り上げて読みます。
例えばVtが獅子座の21度だとすると、Avは水瓶座の21度です。
水瓶座の21度(度数の繰り上げなし)は個人の欲求を殺されてしまう立場に立たされやすいことが示されており、水瓶座の22度(度数の繰り上げあり)では21度で傷付いた心を癒すための保護を表す度数となっています。
“Avの度数(繰り上げなし)のサビアンシンボルが表す状態になりやすいので、+1度(繰り上げ)のサビアンシンボルを要求される”ということがわかります。
③最初の式に当て嵌めて、繰り上げなしの度数と繰り上げの度数の両方を見ていきます。
e.g. Vt獅子座21度 / Av水瓶座21度
【起点】
個人欲求を否定されがち(水瓶座21度)
【対策】
自分の価値観を尊重し(水瓶座)
“やりたいこと”を自分を信じて実行する(獅子座21度)ことで
【結果】
これが私だ!という堂々たる姿勢(獅子座)を獲得=自尊心を満たす
【起点】
傷を癒し、自分の欲求を保護する(水瓶座22度)
【対策】
自分の個性を認め(水瓶座)
個性を活かして自分を輝かせる道を模索する(獅子座22度)ことで
【結果】
自分らしい生き方(獅子座)を獲得する
e.g. Vt牡牛座27度 / Av蠍座27度
【起点】
自分の主張を押し付けがち(蠍座27度)
【対策】
なので、自己変容(蠍座)を求められる
自己主張は何かに投影する形を取る(牡牛座27度)ことで
【結果】
資質(牡牛座)として昇華
【起点】
人との関わりの中で自ら形成した人格に縛られる(蠍座28度)
【対策】
自分自身と深く向き合う(蠍座)ことで
過去に植え付けた制約を突破し、やり直しを図り(牡牛座28度)
【結果】
本来所有すべき人格(牡牛座)へ回帰する
2つ目の例はわたし自身のものです。
押し付けている自覚はありませんでしたが(笑
確かに自己主張は強めなので、若い頃は人間関係で苦労しました。
その結果、自己主張を抑え自分を偽る努力もしましたが、苦しくなる一方でした。
「自分を出せば周りと上手くいかない」「自分を偽れば自分が苦しい」
(まぁ、上手く間を取れればいいんでしょうが、太陽と冥王星がコンジャンクションしている身としては全力で自分を出せないのであれば結局フラストレーションが溜まります。)
なので、自分を偽らなくてもいい場所・方法を探し、最終的に占星術を通して自己を主張するという形に落ち着きました。
バーテックスとアンチバーテックスは宿命?
・好むと好まざるとに関わらず、避けられない形で出てくる人生の課題がAVとV
・占星術では宿命的なものを示す要素はかなり少ないのですが、この少ない宿命的な意義を持つポイントの一つ
・出生図の天体がここに重なっていたりすると、その人特有のなかば運命的な役割が強く出る
完全マスター 西洋占星術 (The series of perfect master) 松村潔著
わたしはAvに水星が0度コンジャンクション・AvとVtが月とTスクエアですが、個人的には宿命や運命という解釈には余りピンと来ていません。
と言うか、そもそも「星の影響自体がそういうもの」だと思っています。
あやうく一生懸命生きるところだった
何事も思い通りにならないのが正常であり、自然なことである
全くその通りだと思います。
全ての出来事は、好むと好まざるとに関わらず起こる。
そしてそれが当たり前。
星を使っても、思い通りに生きられる訳じゃない。
寧ろ、星が決めた枠の中に収まるからこそ自由に生きられる。
不自由を受け入れることで、逆に自由を手にするのです。
※但し、不自由を受け入れて何もしないのはただの「諦め」です。
不自由の中に隠された秘密を解き明かさないといけない。
不自由を受け入れて星を使うことで、星の影響(不自由)から自由になる。
しかしそれも、“自由”なのであって、決して“思い通り”ではない。
不自由をもたらすのは主に土星です。不自由を受け入れることで自由を得るとはどういうことなのか、詳しくは土星の制限を乗り越えるために必要になる【意識の転換と方向転換】で解説しています。
そんな考え方だからなのか、取り立ててVtやAvに宿命という深刻さも感じなければ運命的な役割や使命も感じていないので、ちょっと大袈裟な気がしてしまいますが、自分の経験を踏まえ、人や社会との関わりの中でズレてしまう“自分自身”を元に戻す・本来の良さを取り戻すための占星術を構築したいという思いはあるので、そういう意味では使命や役割になるのかもしれません。
『人生にこういう傾向が出てくる(Av)ので、こういう風に対策しましょう(Vt)』
というのが、バーテックスとアンチバーテックスです。
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