“自分探し”という言葉があるくらいですから「自分のことがよくわからない」とか「何となく今の自分は本当の自分じゃない」という漠然とした感覚を抱えている人は多いと思いますが、自分探しをしていても成果が上がっていない人には共通していることがあります。
それは“自分の内側に確固たる自分みたいなものが(既に)ある”というイメージでひたすら自分の内側を探しているということです。
一般的に「自分のことがわからない人は自分と対話をしましょう」とよく言われると思いますが、それをすることで逆に自分の内側で迷子になる方が結構いらっしゃいます。
自分と対話をすることは絶対に必要ですし大事なことではあるのですが、自分の内側で迷子になっている人は“自己対話をする順番”を変えてみて下さい。
1ハウス牡羊座のルーラーは火星です。
まず最初に行動する。
何でもいいから何かやる。
次の2ハウス牡牛座のルーラーは金星です。
行動し物事を体験することで、自分にとって価値のある在り方(どのような自分でいたら抵抗感なく自然でいられるか=安心感があるか・楽しく幸せでいられるか等)を見つける。
自分の内側に在るものは自分が体験したこととしてインプットされているものだけなので、実際に何かをやって「こういう自分でいたら楽だな」とか「こういうことしてると幸せだな」っていうのを行動を通してしっかり感じることが先です。
行動する(=体験する)から感じられるので、行動に乏しく“その感覚を体験した”という情報がそもそも自分の内側に無ければ(足りなければ)自己対話をしても見つからない(自分の内側で答えを掴みようがない)のです。
例えば、何となく登山に興味があるとしましょう。
自分のことがよくわからない人≒行動が出来ない人はやってみる前からすごく興味を持てるものを探している傾向もあるのですが、無意識に最初から完璧な状態を手に入れようとする思考は何処にも一歩を踏み出せない原因になりやすいので、何となく興味がある程度のものでいいから実際にやってみることが重要です。
その結果「景色にも特に感動しなかったし疲れただけだな」ってなるかもしれないし「景色が綺麗でなんだか気分もスッキリしたな、疲れもあるけど気持ちいい疲れだな」ってなるかはやってみないとわからないけれど、わからないからこそやる必要があって、やってみることで自分がポジティブな感覚になれるものを探して見つかったらそれを継続していく。
ホメオスタシス=現状維持バイアスがあるので、意識的に継続しようとしないと自分にとってポジティブな習慣すら身に付きません。←これを気分が勝手にそうなること待ちしてる人も多いような気がします。
一回登山をして気持ち良かったけど、その後「行きたい気持ちにならないからいかない」みたいな。
ポジティブになれる習慣っていうのは“気持ちを上向けるため”にやるんであって“気持ちが上向いているから”やるんじゃないんです。
それを何度か繰り返して“これをやると気持ちが上向く”という情報(体験)が蓄積された後に「気分転換しに山に行こう」になります。
“自然にそうなる”という状態にしていくためにはそれなりの繰り返し(体に覚えさせること)が必要です。
つまりこれも情報量(=体験の繰り返し=土星)が足りていないのです。
朝ごはん一つにしても、食べた方が調子がいい人もいれば食べない方が調子がいい人もいます。
流石に朝ごはんくらいなら皆それぞれ自分の心地良い方を選択出来ていると思いますが、
こういう取捨選択を全ての人生体験に於いてやっていくことが大切なんです。
人生は選択の連続。
ここで言う選択は“未知の選択=どうなるかわからないギャンブルみたいな賭けの選択”ではなく、既知の物事に対してより良い選択をしていくことです。
それが出来ないとどうやったって人生が良くなることはないし、逆を言えばただそれだけのことなんです。
【行動したら“その体験をどう感じたか”を自己対話で情報として自分の内側に蓄積する(1ハウス〜3ハウス)】
【その中からより良いものだけを残して習慣(=日常=当たり前)にする(4ハウス)】
この1ハウスから4ハウスくらいまでが特に自分自身(自分軸)を構成していく大事な要素になります。
つまり自分軸とは【“自分にとってこう在るのがベスト”という自己理解】であり、その理解の通りに存在している自分=本当の自分です。
自分のことがよくわからない人(上記の1ハウス〜4ハウスのプロセスが出来ていない人)が自分軸を持とうとした時によくあるのが「“自分はこう在りたい”という願望」を軸に置こうとするパターンです。←これは本当の自分(自分にとってベストな自分の在り方)から乖離した自分の在り方(しかも願望)を軸に置こうとしている状態であり、軸として機能しません。
※願望というのは目的意識であり、ICではなくMC的なものです。
IC=自分軸が不安定なままMC=目的意識(願望)を持つと自分自身が振り子のように振り回されます。
それと連動して気分のように目的や願望もズレるので、何かを目指していても「これが本当にやりたいことだろうか?」とか「これが本当に望んでいることだろうか?」という疑問が出てきたりしてスムーズに進めなくなります。
目的に向かって真っ直ぐに進んで行くには足元を固めなければなりません。
自分というのは空(カラ)の器です。
だから何かを体験せず(情報を入れず)に自分の内側を探していても(自己対話だけをしていても)何も見つかりません。
何かを体験して自分に“良い影響をもたらすもの”と“そうでないもの”を仕分けすること(感覚的に理解すること)=体験の取捨選択=濾過(自分にとってより良いものだけを人生に残すこと)によって自分で創っていくものなのです。
自分にとってプラスになる(或いはマイナスにならない)在り方=感覚だけを残していく。
ただそれだけなんですが、それを難しくする原因が主に
①金星を上手く使えない問題と
②自分を信用出来ない≒自分と他者を比較する問題です。
① 金星を上手く使えない問題
感情に振り回されるとミスリードになりやすいので、それ(物事や相手=対象物)が好きかどうかより、それをしている時・それと関わっている時の“自分が好きかどうか”とか“自分の調子がいいかどうか”で判断するといいです。←このように、体験する前じゃなくて後に自分の内側を見る必要があります。
特別好きという気持ちが湧いて来なかったとしても、それをすること・それと関わることで自分自身や人生に良い影響があるならそれを選択した方が豊かになります。
大事なのは、それが好きかどうかではなく、より良い自分でいられるかどうか。
自分を生かすものと殺すものを見極めること。
これは比喩ではありません。
これがちゃんと出来ないと人生に苦しみが多くなり死にたくなるので最悪本当に死にます。
特に2ハウスや牡牛座に土星やキロンがあると純粋に喜びを追求することが難しくなることが多いので、こちら⬇︎も参考にしてみて下さい。
②自分を信用出来ない≒自分と他者を比較する問題
正解はあくまでも自分自身の感覚なので、それが世間一般からズレていようが理解されなかろうが関係ないんですが、自分を信用出来なかったり比較の意識が強いと、自分の感覚でいいと思うものを素直に選択出来ません。
「それではいけないのではないか」というエゴに惑わされやすくなるので、そうなると例え本当の自分(自分にとってベストな自分の在り方)を理解していても自分軸がブレやすくなります。
本当の自分がよくわかっていない場合は“そうである自分(自然な自分の在り方)”を捻じ曲げる(他者と同じであろうとする)ことに多くのエネルギーを費やしてしまいやすく、結果的に本当の自分と乖離していきます。
自分の感覚に逆らっているので「自分がどうしたいか?」もわからなくなります。
そうしたいと思うことは素直にそうしましょう。
ただし①に書いたように金星が上手く扱えていない場合、自分の感覚に従っても自分自身や自分の人生が良くなっていかないこともありますので「自分が選択し行動した結果、自分の体感がどう変わったか?」というbefore afterをしっかり確認することが大切です。
仮に今の自分自身や人生に満足出来ていたら、例え自分が本当の自分じゃなくても何にも気にならないはずです。
それってつまりは“人生に満足したい”とか“人生をより良く生きたい”というのが本当の望みであって本当にやるべきことであって本当に目的にするべきものなので、今この瞬間から少しでも自分の人生の満足度を上げる・人生が良くなる選択をして下さい。
・嫌いな人とは縁を切るor距離を取る
・気分の悪くなる情報は入って来ないようにする
・無理をしないで休む
人生の良し悪しや満足度にはそんなに大きく影響しないように思えるかもしれませんが、日常の繰り返し=人生であり“習慣を変えること=人生を変えること”です。
4ハウス/IC(今の環境=日常)を変えなければ10ハウス/MC(目指す方向=結果)も変わらないので、身の回りの小さなことからより良くしていくことを積み重ねていくと、少しずつ人生全体を良くすることに繋がって、そうなっていった時に本当の自分になっていきます。
【自分にとってより良い選択をして人生に良い変化をもたらした自分=本当の自分】でもあり、人生に満足感が出てきたり人生が良くなったと感じられる以前に本当の自分というものが見つかることはないのですが、恐らくこの辺の理解が真逆なので(「こうすればこうなる」という認識が違うので)、本当の自分を求めて迷子になる人が多いんじゃないかと思います。
❚ 関連記事
1ハウスや牡羊座に月or太陽or土星orキロンor冥王星を持つ人は、今回説明した内容が課題になりやすいです☟
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