【冥王星水瓶座へ】本質的な豊かさの追求ー2043年までの20年間で起こる価値観の変化

▶︎豊かさ=お金や所有物の時代の収束
▶︎本当の豊かさ=魂の喜びの追求へのシフト

2023年3月23日、冥王星が水瓶座へ移動します。

2008年に冥王星が山羊座に入った瞬間は、冥王星は8ハウスにありました。
8ハウスは契約関係のハウスでもあります。
(契約を結ぶのは7ハウスで、8ハウスは結ばれた後の関係性です。)
これを象徴するのは終身雇用制度の崩壊だと思います。
雇用のハウスは6ハウスですが、“終身”雇用となると8ハウス的側面も出てきます。
その人の一生を縛る契約ですから。

わたしは8ハウスを“2ハウスの資質(才能)を発揮した時に受け取れるもの”と定義しています。
これまでは多くの人が終身雇用制度という契約の枠の中でその対価を受け取ってきた訳ですが、その枠が無くなってしまったので我々は資質の使い方を再考せざるを得ない状況です。

そして冥王星が水瓶座に入る瞬間には、冥王星は2ハウスにあります。
2ハウスは資質(才能)・お金や所有物といった目に見える・見えないに関わらず“価値のあるものや豊かさ”を表すハウスです。

まず、上記の流れから才能の常識が変わります。

これまでは「才能」というと一部の特別な人のみが与えられたものというニュアンスがありましたが、これからは“誰もが持っているもの”になります。

これはあくまでも常識の変化の話なので、これまでは持っていなかったということではありません。
才能(資質=才能のタネ)はずっと全ての人に備わっていたのですが、個を強調することを良しとしなかった日本は個々が才能を発揮する土台が整っていなかったのです。

木星や土星が冥王星より一足先に水瓶座に入り、多様性が尊重されると共にその土台が耕耘されはじめています。

もう一つ変化していく常識は“皆んなが価値があると信じているものの定義”です。

2ハウスの“価値があるもの”とは“皆んなが価値があると信じているもの”です。

従って、これまではサブリミナル的に刷り込まれた幸せの正解(成功=お金・所有物・パートナー)という一般化された幸せを自分の幸せとして追い求める傾向が強くありました。

自分の価値観=他者の価値観

多くの人が、殆ど何の疑いもなく成功=お金・所有物・パートナーを“それが手に入ったら幸せになれるもの”として追い求める。それが普通の世の中でした。

勿論、これらを手に入れることが本当の喜びに繋がる人もいますので、これらを追い求めることが間違っている訳ではありませんが『それらを追い求めることは、本当に自分を幸せにするのか?』という問いが欠けたまま一般化された幸せの正解を追い求めることは間違いなく不幸に繋がります。

“幸せ”というのは心で“感じるもの”であり、目には見えないものです。
何に幸せを感じるかも人それぞれです。

その幸せを目に見えるもの(物質)に置き換えることで他者との比較が可能になり、その結果「何をどれだけ所有しているか?」で勝者と敗者(持つものと持たざるもの)が決まる世の中でもありました。

しかしこれからは、一人ひとりが自分だけの幸せの正解(“喜び”という目に見えない本質的な豊かさ)を追い求める時代になります。

多くの人が、所有によって幸福度を客観的にはかることが如何に無意味な行為であるかに気付きはじめる(何をどれだけ手に入れても幸福になれないことに疲れはじめる)のだろうと思います。

実際既にそういう人(ミニマリズム的な生き方=自分が大切にしたいことを大切にする=所有よりも充足を優先する生き方にシフトしている人)は多いです。

ーでは、どのようにして自分だけの幸せの正解を導き出すか?

【自分の適性(資質・才能)を見つけ出すこと×人生で大切にしたいもの(価値観)を明確にすること=それらを元に環境(働く場や生活の場)を整えること】です。

2ハウスに冥王星があるということは、魂の喜びの追求が“一般化された幸せの正解”になっていくということでもあり、魂の喜びの追求とは何かと言うと【持って生まれた自分の個性(天から与えられたもの)を最大限に活かし、その個性が他者に求められること=自分の個性を用いて社会に貢献することで豊かさの循環を生み出すこと】つまり【自己実現】です。

もっと簡単に表現すると【好きなことが社会(他者)貢献に繋がっている状態(仕事としてでもそうでなくても良い)】であり、これが成功=お金・所有物・パートナーという価値よりも価値のあるものと認識され、これまで物質的な豊かさを多くの人が追い求めてきたように、自己実現を最も価値のあるものとして追い求める時代が来るということです。

人生の大半を仕事に費やすのに生活(お金)の為だけに働くなんて苦痛極まりないし、老後年金だけで生活出来そうもないし、だったら「稼ぎ少なくてもやりたいことやった方がいいな」とか「死ぬまでやりたいって思えること(やれること)見つけた方がいいな」(物質的な豊かさより幸福感を優先した方がいいな)っていうのが15年くらい前にわたしが最初に自己実現を目指した理由でした。

その当時はわたし自身が個人的にお金を沢山稼げないことから(2ハウス土星)そういう発想に至ったのですが、人生100年時代・老後2000万円問題が浮上した後の現在ではこの考えに行き着く人は多いんじゃないでしょうか。

「自分は自己実現なんて興味ない」という人は、それで全然okです。
2ハウス的な常識=一般化された幸せの正解が変わるというだけの話ですから、そうしなければならないということではありません。
ただ、自分が大切にしたいもの(価値観)を理解していることは幸せを感じるための必須条件なので、そこは明確にした方がいいかと思います。


自己実現を達成するために「自分がどうしたいか?」が大事なのは間違いないのですが、ただ、だからと言って自分の適性から掛け離れたことは上手くいきませんし、自分の価値観から外れたことをやっても満たされません。

自己実現を達成するためには【自分と自分のやりたいこと(願望)の2つを客観的に見た時に自分とやりたいことがフィットしているか?】という視点が必要です。

漠然と「自分がどうしたいか?」だけを考えると、自分から見た視点だけでやりたいことや願望を考えることになります。
それは、肝心の「自分自身がどんな人間であるか?」が抜け落ちた視点なのです。
要はマネージャーの視点(この人=自分にはこういうことをさせると本領を発揮するなっていう見方)が必要ということです。

我々は、自分から見た視点には自分自身が当たり前に投影されている(自分の適性や価値観が反映されている)と無意識に思い込んでいたり、或いは自分がわからない場合に自分を外側に探し求め過ぎたりします。

自分自身というのは意識して見ようとしなければ案外見えないものです。

どちらかと言えば我々は常に他者を見ており、無意識に他者を見て自分の幸せの正解を決めているので一般化された幸せの正解(皆んなが追い求めるもの)というものが出来上がる訳です。

自分から見た視点だけで「どうしたいか?」を考えることは自分を見ていなくて他者を見ているということですから、他者の価値観の投影を元に自分の幸せを決めたり自分の適性に合わないことを目的意識として持ちやすくなります。

ですから、自分の性質(「自分自身がどんな人間であるか?」ということ)をしっかり理解した上で「どうしたいか?」を決めて行動するということが重要です。

他者の価値観のアンインストール

以前、ネイタルの2ハウスに土星や冥王星があると無駄を嫌ったり好きなことに生産性を求める傾向が出るとツイートしました。

冥王星が水瓶座へ移動する瞬間のホロスコープで冥王星は2ハウスにあるので、無駄(喜びを感じられないもの)を省き、好きなことに生産性を求める必要が出てきます。

但し、健全にやらないといけません。

自分が大切にしたいもの(喜び)を明確にした上で、それ以外の無駄を省く。

そうすることで本当に自分が人生で大切にしたいものにエネルギーを注ぎ、豊かさを享受することが出来ます。

自分の価値観=大切にしたいもの=喜びがわからないままに無駄を省いたり好きなことに生産性を求める(或いは逆にそれらを闇雲に追い求める)のは2ハウスを拗らせます。
集合意識的には完全に拗らせてると思います。
ですから、そこに破壊と再生の力が働く流れになっている訳です。

特に2ハウスに土星や冥王星がある方は自分が喜びを感じられるものがわからない傾向があるので、喜びを増やす前に無駄なもの(喜びを感じられないもの)を排除することで自分の喜びを明確にしましょう

土星や冥王星は増やすのは苦手ですが減らすのは得意です。
自分が大切にしたいものを明確にした上で“それ以外の無駄を省く”という状態になれば、ネイタルの2ハウスの土星や冥王星はウィークポイントではなくなります。

寧ろこれからの時代には適応しやすいのではないでしょうか。

2ハウスに土星や冥王星がある方に限らず、ポジティブなものを求める(増やす)前にネガティブなものを捨てる(手放してスペースを確保する)ということに意識が向かない人が多いです。

ゲームのアイテムをストック出来る量に限界があるように、わたしは持てるものには限りがあると思っています。
現実ではそのキャパを超えて持つことは可能ですが、持っていることの恩恵を受け取れなくなります。

自分が使う以上の物を持っていても当然使わないので、使わなかったらそれを持っていることで得られる豊かさは半減します。
持っているだけで心が弾むなら持っているだけでいいですが、そうじゃないのに使わないものをたくさん抱えている人は多いと思います。
しかし、それらは持っていても豊かさには繋がらないものです。
特に「勿体なくて使えない」という意識は、せっかく喜びを感じられるものを持っているにも関わらず豊かさを得られない最大の原因になります。

限りあるインベントリ(自分が持てるもの・使えるものの枠)を豊かさに繋がらないものでいっぱいにしていたり、自分の限界を超えて所持していても喜びは感じられません。

※自分が持てるもの・使えるものは物に限りません。時間の使い方やスキル等も含みます。喜びに繋がる時間の使い方をすること・資質が活かせるスキルを持っていること等も豊かさに繋がります。

“豊かさ”とは「“多くのもの”や“多くの人が望む(羨む)ようなもの”を持っていること」ではなく『自分の価値観と適量を知り、自分が豊かになれるものを自分に丁度いい量で持っていること』です。

インターネット(SNS)が普及した現代は、他者との常時接続によって他者の価値観を自分へインストールするという行為がそれ以前と比較出来ないほど加速しています。

何か答えが欲しい時、他者の意見を求めたり(誰かが出した答えを検索したり)、やりたいことを見つけたい時、興味を持てることはないかとネット上を探し回ってみたり、少し興味を持てばそれをまた検索して情報を詰め込んだり。

外からの刺激を完全に遮断してしまうことはそれはそれでイデアに繋がりづらくなりますが、現代はイデアに繋がるための孤独(ひとり静かな時間を持つこと)が欠如しています。

※プラトンは、イデアという言葉で「心の目」「魂の目」によって洞察される純粋な形、つまり「ものごとの真の姿」や「ものごとの原型」に言及する。引用: Wikipedia

孤独の欠如は自分を失くす(亡くす)行為です。
それは自分を自分以外の何かで埋め尽くすことですから。

本当の答えとは、静かに自分を見つめ、自分と向き合い、自分の内なる声に耳を傾けることで得られるものです。

他人との常時接続が当たり前の(それによってインターネットの普及以前よりも無意識に他者の価値観を自分に投影してしまったり、自分の幸せと他者の幸せを比較してしまいやすい)時代だからこそ、しっかり自分だけの幸せの正解に辿り着くことが大切なのです。

Z世代はITが身体の一部なのに対してミレニアル世代以降は生活の一部なんです。
この違いは大きい。
身体であれば自分の意思でコントロール出来るけど、生活ってコントロール出来なくはないけどコントロールが難しい領域なんですよ。

自分だけの幸せの正解(自分の意志)、その答えを持ってデジタル・ツールやデバイスを使うならばITは目的の達成に貢献し夢の実現を加速させる装置にもなり得ますが、自分が欠けた状態でのIT(情報)の過剰摂取は12ハウスのブラックボックス(自己の喪失=答えが見出せない状態)に繋がります。

4ハウスの牡羊座に天体が集中していますので、安心感の土台になるのは自分自身。
つまり自己理解が大きな課題です。

1ハウスや牡羊座に月or太陽or土星orキロンor冥王星を持つ人、或いは1ハウスや牡羊座が強い人(ステリウムやオーバーロードなどの)方々は自分がわからない傾向が強いので、こちらも参考にしてみて下さい。

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