月
身近な天体でありながら、実は扱い難く謎の多い星。
まるで自分自身のような月は、本質的な自分と結び付けられますが、
正確には「本質ではあるが封印された自己」だと感じます。
魂が地上に降りて来る場所である“牡羊座”も自分自身を表す場所ですが、月がルーラーである蟹座は牡羊座とスクエアの関係性にあります。
ある意味「拗らせている自己」と言う方が、月を如実に表しているような気がします。
月はインナーチャイルド(報われなかった子供心)も表します。
天体には支配年齢域というものがあり、月が支配する年齢域は0歳から7歳です。
子供の頃は誰もが月星座を使っていますが、子供は傷付いた心を上手く癒すことが出来ません。
(大人になっても難しいものではありますが)
それがインナーチャイルドとなって無意識に心の奥に潜み、人生に影響を及ぼします。
“子供はのびのび育てた方がいい”とか“あまり怒らない方がいい”と言われるのはこの為です。
幼い頃に制限が掛かり過ぎると、大人になっても自己肯定感が低く積極性に欠けたり自由に自分を表現することが難しくなる傾向にあるようです。
「子供の頃に“自分”が受け入れられていないと感じた経験から、外に出さなくなった自分」
それが、月の正体。
「(月を使って)上手くいかない」「じゃあどうすればいいか?」を考えることで太陽(目的)意識が育ち、大人になるに連れて月星座を封印して太陽星座へと移行していきます。
※ただし目的意識が育ち切らない場合、月から太陽に移行出来ないケースあり
⇒太陽を使わないと、人生の目的を見失う
インナーチャイルドが無意識にあるので、否定される怖さから外には出さない・出せない。
だから月には“表には出ないけれど確かに存在する自分の性質(プライベート)”という仮面が付与されているのでしょう。
本当はその仮面(ペルソナ)を外して、本来の自分で在りたい。
それが、本当の自分を見つけたい欲求であり、自分探しの源なのだと思う。
月は地球に常に同じ面を向けていて、地球から月の裏側を見ることは出来ません。
月には、隠している裏側があるのです。
ここに、封印した自己=本当の自分に戻る切っ掛けがある。
月の裏側に光を当て、三位一体を成す
月の性質を100%引き出すためには、月の裏側に光を当てることです。
太陽を使わないと、人生の目的を見失うの続きのような感じになりますが、月を上手く使うには、まず太陽を使うこと。
地球の視点(ジオセントリック)からは月の裏側は見えませんが、太陽の視点(ヘリオセントリック)まで出ると月の裏側に光が当たります。
そして、太陽を昇華させるために地球星座を使うこと。
地球は太陽と月を調和するような形で働きますので、月と太陽と地球を統合させることで月は完全体となり、太陽と並び立つパーソナリティになる。
月と太陽と地球
三位一体を表すとも言われる星。
三位一体とは“それぞれ独立性を持ちながらも、実体としては一つである”という意味です。
神智学で使われる三位一体の図は、以下の様な図です。
この外側の円に月・太陽・地球。中心の円が自分です。
この3つの天体を統合してはじめて、真に才能を余す事なく発揮出来るようになる。
三位一体を完成させた時に、月は完全体となり「本来の自分」になる。
地球中心のジオセントリックから見える半分の月 ⇒ ジオセントリックの太陽 ▷▷▷ ヘリオセントリックの地球 ⇒ 太陽中心のヘリオセントリックから見える完全体の月
一度封印した月星座を、完全体の進化した月星座として再び復活させるプロセスが太陽星座と地球星座の学びです。
「本当の自分」というのは、目的意識(太陽)を持って何かを達成しようとしたその先にあるということ。
ですが、ここで大切なことは“目的を達成すること”ではなく“その過程での学び”です。
その成長で、月を上手く使う力を身に付け「本当の自分」を体現することが出来るようになる。
それが満ちた時、導かれるように道が開いて行く。
表と裏が一致していること
思っていることを溜め込まないでちゃんと言えること
欲しいと思ったものが手に入ること
思った様にことが運ぶこと
内側と外側がイコールになる状態に、人は幸せや安心感・心の平穏を感じます。
であれば、社会的に月が満ちることが本来人は一番幸せを感じられるはずです。
だから、月を内側だけのものとして扱うのはちょっと違うと思う。
だけど、月をパーソナリティ(他者から認識される個性)として使うには上手く扱えない。
この矛盾を解決するのが地球(星座)。
月を、本当の自分として外に出していく。
プライベートなものではなく、太陽の様に外側に出せる(使える)状態になること。
それが、本当の自分に戻るということ。
わたしたちは今、本当の自分を生きることを求められているので、本当の自分を解放することを促されている流れの中にあります。
ですから、本音と建前・内面と外面という月と太陽を切り離した考え方は、時代の流れと矛盾します。
月と太陽は男性と女性も表しますので、月を外に出さないというのは「女性は男性より前に出ない」とか「家事・育児で家から出ない」ということも指し示す訳です。
占星術は時代と共にアップデートしなければならないもの。
これからは、調和させていく時代。
表と裏を別々のものとして考えない必要がある。
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