“星を使う”とは具体的に何を意味するのかと、社会天体や宇宙天体を受け入れることの重要性について

「星を使うっていうのが、どういうことを意味しているのかよく分からない」「どうすれば星を使えるのか?」という質問を頂くことがあります。

これには明確な定義がある訳ではないので、人によってその言葉をどう解釈し、どういう意味で使っているのかは様々なのでわたしなりの解釈でしか答えられませんが、わたしは

『与えられた運命を受け入れ、自己成長に繋げることで人生をより良く生きること』と考えています。

どういうことかと言いますと、まず我々は“星の影響を受けない”ということは不可能です。

よって、人が抗ったりコントロールすることの出来ない大きな何か(不確実性)が(他者からの影響にせよ社会からの影響にせよ運みたいなものにせよ)人生に作用してくることは避けられない訳です。

じゃあ何故そういった力が作用してくるかと言うと、進化成長の為。

どうして進化成長を促されるのかは神のみぞ知る領域ですが、“事ある度に問題(外面的にも内面的にも)が発生し、どう足掻いてもそれを求められる”ということだけは誰でも実感出来るのではないでしょうか。

それは、人生をより良く生きたいという恐らく全人類共通の願いに対するanswerであり愛‥とか思ってたんですけど、よくよく考えたら単純に物理法則かもしれません(笑


余談ですけど、ルシファーの神話ってこの辺から来てるんじゃないかなと思います。
ルシファーは悪魔や堕天使と言われますが“光をもたらす者”という名を持ちます。
星の影響から逃れられないということは、実際我々に真の自由はあり得ません。
ですから真の自由を求めて神に逆らうことは、人類の希望の様なものとも言えます。
けれど、実際はそうではありません。
ルシファーは明けの明星で金星と関連付けられますが、一方でサタンとも同一視されます。

(このサタンは土星のサターンとは違いますが、意味は土星の作用に似た所があります。
Wikipediaによると“ヘブライ語のサタン(サーターン שָּׂטָן)は「敵対者」「妨げる者」「誹謗する者」「訴える者」を意味する。ヘブライ聖書では「敵」などを意味する普通名詞として何度もあらわれる。例えば、『民数記』22:22-35には道に立ちふさがる天使が登場するが、これにはサタンという言葉が「道をふさぐ者」という意味の普通名詞として使われている[要出典](翻訳された聖書ではサタンとは記されていない)。”)

つまり「神に逆らって堕天する」は「宇宙法則(進化成長・或いはホロスコープ・または運命)に逆らうと人生上手くいかなくなるよ」のメタファーなのではないかと。
そして楽しみや喜び(金星)が奪われるよってことを意味するのではないでしょうか。
何事も上手くいかないと金星が傷付くし、金星って傷付いちゃうと自らに制限を掛けて土星みたいになるんです。


成長という課題を乗り越えない限り、それは定期的(トランシットの天体とネイタルの天体がアスペクトする時)に問題となって浮上します。

主に課題を表すのが土星とキロンです。
これは人生を通してなかなか超えられない壁(コンプレックスや苦手意識)として立ちはだかりますが、“課題”なのでしっかり向き合っていく。

太陽は自分が輝く(より人生が充実する)在り方や目的意識を表します。
これはつまり、ホロスコープに出ている太陽の在り方を目指せば人生が向上していくよってことなので、それを目指していく。

土星やキロン=課題を表しているものは課題として取り組む。
太陽=目指すべきものを表しているものは目指す。

課題と向き合っていない=土星やキロンを使えていない。
目指すべきものを目指していない=太陽を使えていない。

ということです。

水星は学ぶべきもの・火星は注力するべきもの・木星は発展させてくべきもの等々
この辺は以前ブログに書いたものがあるので、こちらをご覧下さい。


“ホロスコープに書かれている通りにやる”ってことが星を使うことだとわたしは思っています。

まぁしかし言うのは簡単ですが事はそう単純ではなく、例えば5ハウスに太陽がある場合は自己表現を目指すことが自分を輝かせるポイントになる訳ですが、獅子座に土星があったりする場合、何らかの“抵抗(エネルギーの流れがスムーズに行かない状態)”が発生しますので、意識的に課題に向き合っていかないと太陽の目指すべきものを目指すことが難しくなります。

そういう星と星の狭間でエネルギーがどっち付かずになってしまう状態を“星が使えていない(エネルギーが循環していかない)状態”と捉えています。

誰のホロスコープにもこういった矛盾や齟齬みたいなものがあり、それが“葛藤(抵抗感や迷い)”になる。


以前クライアントさんが「葛藤は魂の望まないことだと聞いたことがある」って言っていたんですが、この解釈で物事を判断しようとすると何処にもエネルギーが流れて行かないことになります。

葛藤とは『自我と魂の齟齬』です。

上に出した例のように、星(=魂=潜在意識)は課題をクリアして自己表現をしたいと思っている。
しかし、自我(=エゴ=顕在意識)の領域では課題の困難を避けたいと思っていたり。
或いは、自分の太陽が求めているものに気付き、自己表現という課題に向き合ってはいてもキツさが出てきて自分には無理なんじゃないか‥もう諦めようか‥でも自己表現したい!でもキツい‥ってループになったり。

そういうのが“葛藤”になるので、寧ろ逆ですね。

「魂の望むものをエゴで否定している」
「エゴが望むものを魂が否定している」

どちらにしても魂(潜在意識)が主体です。

“葛藤がある”ってことは“自分の中に相反する想いがある”ってことで、それは星で言うと【個人天体と社会天体・宇宙天体の活動方針のズレ】になります。

今のトランシットで言うと、コロナで飲食店の方とかかなり大変だと思いますが、それでも今出来ることは何かなって考えて「テイクアウト始めてみよう」「宅配サービス使おう」「居酒屋だけど昼ランチ提供しよう」とか、大きな流れ(土星・天王星・冥王星)っていうのを受け入れて前向きにやるお店は、結果的に新しい(潜在的な)可能性が開けてる訳ですよ。
だからコロナが落ち着いたら、コロナ前より売り上げが伸びる可能性もある。
でもこの流れに逆らってしまえば、そこで成長が止まるんです。

これはネイタルでも同じこと。

トランスサタニアンの方針に個人天体がストライキやボイコットを起こしてる状態だと、社会天体とも調和が取れず、社会天体がそれ以上進めない壁になる。
(社会天体はトラサタ寄りの立ち位置。)

そして、何ごとも上手く行かなくなるんです。

でもそれは【宇宙天体の方針を受け入れ、その方針に従って社会天体の教育を受けないと個人天体(月や金星)の望みを叶える力は育たないよ】ってことであって、別に星(魂=社会天体・宇宙天体)もエゴ(個人天体)を全否定してる訳じゃない。

星はいつだってその人が本当に幸せになれる道や自分の力を最大限に引き出す道を示してくれている。

「その望みを叶えるならこれやらないと!」って言ってるだけ。

なんだけど、受け入れられなくて反抗しちゃうと個人天体が傷付いちゃうんですねぇ‥。
そうなると余計に上手く行かなくなって、劣等感とか自己否定でボロボロになってくる。

自己否定してる状態っていうのは個人天体(月・水星・金星)が傷付いている状態でもある。

それは社会天体や宇宙天体の方針に逆らった結果(と言ってもアスペクトの影響等で無意識にやってることが殆どですが)、報われなかった経験を意味するので、それらの天体の意図を汲み取って行動することで個人天体を育て、成功体験を積むってことが傷を癒すことに繋がります。

これは身を以て経験する・体感することで感覚まで落とし込まないと、なかなか癒えていかないです。

内観も大事だけど、それは実際の行動を起こす前の準備。
傷付いた経験と同じくらいのインパクトを以って上書きする必要があります。

天体が傷付いていると本当の望みが抑圧されてしまうので、それに気付くためには内観が必要で、本当の望みに気付いたら行動してちゃんと天体を使うことで天体が活性化されて真の癒しに至るという感じです。

画像は下記のサイトからお借りしました。
こちらのサイトも是非読んでみて欲しい。

能力がツボにハマるとこんなにも変わるのか…!!

HUNTER×HUNTER 28巻 69p

使えていない天体を使う前と使った後では全然違うので、本当にこれくらいのインパクトあります。
でも、これは実際に行動して体験しないと分からない。



これが自己の内面に矛盾や齟齬をもたらすから“葛藤”になる。

自分の内面で起きている矛盾を意識しない時、それは運命となって外界に現れる

カール・グスタフ・ユング

下記のサイトから引用させて頂きました。


だからトランシットの天体の影響で何かが起こる時、それは潜在意識・魂意識(=自分で認識出来ていない自己)の顕在化でもある。

外側の、何処かから来た影響じゃないんです。

星は常に本質的な自己の在り方(魂)に忠実に作用します。

トランシットの天体は内側から現象を引き出しているに過ぎないので、それはつまり“ネイタルの天体同士に矛盾がある”ということ。

自分の中のエネルギーに矛盾がある(エネルギーがバッティングしてる)から、反発するような(上手くいかない=エネルギーが通らない)出来事が起こる。

その“矛盾”に気付かせるための事象なのです。

矛盾の昇華(意識と無意識の擦り合わせ)っていう所が本当に大事になるんですけど、結局、個人天体は社会天体や宇宙天体のパワーには逆らえない訳ですよ。

だから葛藤が出る部分もあるけれど、それでもホロスコープの通りに星を使う(社会天体や宇宙天体の要求を受け入れる)ことで矛盾や齟齬を昇華していく。

それによって個人天体が養われ、成長に至り、より良い人生に繋がっていきます。

この流れを体現すること。

即ち『与えられた運命を受け入れ、自己成長に繋げることで人生をより良く生きること』が星を使うということ。

だと思っていて、わたし自身はこの方法で人生を切り開いてきた実感があるため、わたしが提供しているリーディングは基本的に星を使うことを前提として読んでいます。


『星から逃げることは出来ないから、受け入れることで力にして使いましょ』ってことですね。


因みに、ジェフリー・ウォルフ・グリーンは冥王星: 魂の進化成長の旅路の中で『冥王星が魂そのものであり、その魂(冥王星)が体験したい進化プロセスに必要な状況を無意識に引き寄せ、否が応でもその道を歩むことになる』というようなことを言っています。

本書は「冥王星がこういう状態(ハウス・サイン・天体とのアスペクト)にあると、こういう傾向が出るからこうなりがちなので、こういう風に成長していくと、こういう力が発揮出来るよ」ってとこまでちゃんと書いてあって、対策の部分はそんなに多くはないけど、でも書いてあるだけ素晴らしい。

今まで読んだ占星術の本の中で一番感動しました。
ライツに冥王星絡んでたり、冥王星が沢山アスペクト取ってたりする人にはかなりお薦めです。
30年くらい前に出版された本なんですが、日本語訳が出たのは今年。しかも個人出版です。
本当占星術って英語読めないと限界あるよなーと思いつつ英語の勉強には手を出せずにいます 。
翻訳してくれた方に感謝。
同じ著者の作品の中にLucifer: The Influence Of Evil In The Horoscope (English Edition)が‥気になる。