・出来ないこと・上手くいかないことを認める
・自分の性質を逆手に取る
・土星の制限を越える
・行動の方向性(自分の性質)を見極める
・土星攻略のポイント
土星の影響が語るもの
土星の制限を受ける時には
<自分の気持ちに逆らっている、望みを叶えるための行動をしていない・行動が足りない=自分らしさが満ちていない=自分の使うべき性質を使えていない>
もしくは
<自分を変えたい・自分の望みを叶えたい気持ちや行動が行き過ぎている=自分らしさを超えようとしている=無意識に自分らしさを変質させようとしてしまっている>
このどちらかに該当することが多いです。
(※ネイタルの土星の場合です。トランシットの土星の制限は単純に変化に対応出来ていないことを意味します。)
どちらにも共通するのは、“自分らしさの過不足”です。
土星は余分なものを削り・必要なものは与える天体。
但し、相殺する場所は同じではありません。
何処かを減らし、何処かを増やす。
多過ぎても少な過ぎてもだめ。
小さじ1杯はきっちり擦り切って計ります。
ホロスコープに表れている自分らしさに満たない場合はそれを養うための制限を、自分らしさを超えようとしている場合には「それちょっと余分ですよ」とか「白線の内側までお下がり下さい」という意味の制限を受けます。
本来の自分に満たないのであれば求めるように促し、自分を超えようとするのなら必要無いと言います。
つまり、(ホロスコープに表れている)本来の自分を育てる星なのです。
前者は壁に向かって行かなければならないし、後者は壁から引かないといけないので対策が少し違ってきます。
わたしは前者経由で後者まで行っちゃったタイプなので両方経験しています。
前半は主に後者の方が対象になりますが、前者の方にも共通する部分は青いラインを入れてあります。
土星を攻略していくには、流れに逆らわないで流れに乗る・これまでとは違う方向性へ舵を切るということが必要になります。
土星は制限を与える星。
ですから、土星のテーマに取り組む際は、どうしても向かい風の中を進むような形になります。
なかなか思うように事が運ばず、早くどうにかしたくて急ごうとしてしまうのですが、そこは向かい風ですから、必死に前に進もうとすればする程、体力や気力を削られます。
今年は特に土星を乗り越えることを促され続けているので、そろそろ疲弊しきってくる頃かと思いますが、ここからが本番です。
土星には、“流れに逆らわせて力尽きさせ、流れに乗せる”みたいなところがあります。
力尽きる前に方向転換出来ればいいのかもしれませんが、これがなかなか難しい。
“安定・継続”も土星の支配下なので、制限が加わり不安定になると、なんとかそれを安定させようとして“元に戻そうとする”力が働きます。
しかし、これまでと同じやり方で元に戻そうとすると、結果的に流れに逆らうことになるのです。
ネイタルの土星に於いても、制限を加えられる(上手くいかない)ことで、逆にそれを突破しようという力が強まります。
執着させといて、手放さないとクリア出来ないという‥罠。
トラップみたいに感じるのは、土星を上手く扱えないからでしょうね(苦笑
でも本当は最初から、「やり方違うよ」って言ってるだけなんです。
土星は試練とも言われます。
確かに、土星の制限というのは人生の目的を達成するために必要なプロセスではあります。
でもこの試練という言葉が、誤解(流れに逆らわせる力を強める)を生んでいるかもしれないなと思いました。
試練ではなく、指摘です。
「その行動、見直す必要があるよ」
「自分の性質を無視しているよ」
「世界・社会、周囲・自分自身‥諸々の変化の流れに逆らっているよ」
流れを上手く利用することで、新たな道を開く。
出来ないこと・上手くいかないことを認める
土星を越えようとする時にやってしまいがちなのが、“流れに逆らうこと”です。
「どうして上手く行かないんだろう」
「どうして出来ないんだろう」
「どうしてこうなっちゃうんだろう」
そう思ってしまい自己否定の意識を無意識に積み上げてしまうのですが、往々にして自分には出来ない・ダメだと思っている部分に才能があり、これまで考えもしなかったことの中に起死回生のヒントが隠れています。
それを打破するのが【意識の転換】です。
意識している物事の方向性を変える。
視点を逆転させ、自分には出来ないとかダメだと思い込んでいる部分を上手く利用する・活かす方法を考える。
否定していたものを肯定し、そこから積み上げていくことが必要になるので行動を180度変え【方向転換】をして行かなければなりません。
ネガティブとポジティブは必ず対を成します。
短所 / Weakness (−) | 才能 / Gift (±) | 長所 / Strength (+) |
---|---|---|
何をやるにも時間が掛かる | 信頼度が高い | 慎重で丁寧 |
自分に自信が無い | 改善していく力がある | 足りないスキルや知識を補うことが出来る |
マイナス思考 | 問題認識能力が高い | 最悪の状態を考えられる |
飽きっぽい | クロスオーバー出来る | 好奇心が旺盛 |
※一例です。色々な見方が出来ると思います。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッドの中に短所を長所と捉え才能に変えるためのリスト(100個の例)が載っていますので、
自分でよくわからない方は参考にしてみて下さい。
前者の場合は、まだ短所が長所になり切っていない場合があります。
土星の壁に向かっていくことで他の天体が使われ、短所が長所に変わります。
何故なら、全ての天体やサイン(星々)は陰陽・プラスマイナスセットで成り立っています。
物質は原子であり、原子核(+)と電子(−)で構成されているからです。
原子核を分解すると陽子(+)と中性子(+の要素を持たないもの)のセットになります。
つまり、コア(本質)はプラスと中性のみなのです。
因みに電子(−)は原子核(+)の周りをまわっており、原子核(+)から電子(−)を分離させる時に放射能が発生します。
放射能というのは機能の異常を起こすので、マイナス要素を取り除こうとすると全体として機能しなくなります。
土星を攻略するには月から木星までの天体を総動員しないと難しいですから、土星の壁を超えようとすることで無意識に他の天体が育ちマイナスがプラスに変わっていきますが(前者)、後者は自分そのもの(ホロスコープ)を超えようとして自分の中に無いものを求めます。
自分の中に無いもの=出来ないこと・上手く行かないことを追い求めるのではなく、自分の中に在るもの(マイナスもプラスも)を上手く使うことで才能に変える。
自分らしさに過不足が無いこと=長所と短所のバランスが取れていること=才能が使えていること
「出来ない・上手く行かない(土星)」の裏には「個性(天王星)」が隠れている。
それなのに「どうして出来ないことや上手くいかないことを求めて個性を潰すのか」と、土星は言っている訳です。
12月22日には水瓶座でグレートコンジャンクション。
個性が重要になる時代の本格的なスタートとなります。
ですから、その前に、自分の個性に気付いてもらいたいのです。
自分の性質を逆手に取る
“出来ないことを出来るように変える”のではなく、“出来ないことを上手く活かす”ことで制限を越える。
(土星は物理的な障害であるのに対し、キロンは恐れ=心の壁なので在って無いようなものですから、キロンに関してはそのままストレートに向き合うことが必要です。)
土星に限らず、上手く行かない原因は自分の気持ちや性質(ホロスコープ)に逆らっていることにあります。
土星は「何とかしたいのに出来ない」「求めているのに上手く行かない」という感じ方をするので分かりやすいです。
そう感じている物事があるなら、それは本来持っている使うべき“自分らしさ”を使っていないことを意味するでしょう。
出来なくて「変えたい」と思っていることがあるなら、どう使えばその性質が生きるのかを考えてみて下さい。
出来ないことを認め本来の自分の性質を使うことで、これまで上手くいかなかったことに取り組む。
土星の制限を越える
※この項目の内容は全て共通項です。
土星があるハウスと、土星がアスペクトを取る天体とハウスが超えたくても超えられない壁を感じる場所です。
①土星を超えるには土星のサインの性質、及び土星のハウスのサインの性質を使う必要があります(大切にするべきサインの性質一覧で確認)が、土星のサインの性質を使おうとする時にキロンの心の壁が立ちはだかります。
土星とキロンは物理的な壁×心の壁として同時に課題となりますので、キロンも確認してみて下さい。
②土星を越えるためには太陽がマストになります。
土星とキロンの力を太陽に集約させる形で使います。
太陽の性質を欠点と思い込んでいるパターンは非常に多いです。
同じサインになることが多いですが、水星は太陽を強化する要素になります。
※前者の方は、太陽が見出されていない場合があります。
もしくは太陽のマイナス要素が強めに出てしまっているか。
どの天体(サイン)も最初から上手く使えるということはなく、経験を積んで上手く使えるようになっていきます。
見出されていないものは“まだ自分の中に無いもの”ですから、まずは月・水星・金星をメインに使う。
上に書いたように水星は太陽を強化する要素です。
上位天体を開くのに必要なのは、下位天体を使うこと。
自分の中に太陽の要素を感じられない場合は、太陽を使おうとしても難しいはずです。
何故ならまだ“無い”から。
これも“出来ないを認めること”です。
③天王星のハウスの意識改革。
これは土星的な社会のルール・常識から外れた自分の“独自性”を受け入れるということ。
つまり天王星のハウスは、その人のちょっと常識から外れた場所でもある。
“皆んなと違う”部分なので、周りと自分を比較するような意識があると“他の人と同じ様に出来ない自分はダメ”という思い込みになる。
“独自性”を受け入れることで個性になります。
天王星の改革を土星の側から成し遂げようとすることで苦手意識やコンプレックスになりますので、
天王星の改革は天王星の側から成し遂げる。
つまり、必要なのは、まず斬新なアイデア(天王星)。
次に努力(土星)です。
斬新と言っても個人の話なので、【自分がこれまで考えなかったこと、これまでやらなかったこと、自分には縁がないとか出来ないと思っていた様なことをやる】という方向転換が必要になる。
キロンの記事(上のリンクとは別)で説明していますが、土星と天王星の間には天と地の間の隔たりがあります。
土星は地の果てです。その先に大地(現実世界)はありません。
どれだけ努力して先に行こうとしても、限界があります。
ですから、限界を超えるには天王星の側(天)から土星(地)を見る必要があるのです。
これが視点を変えるということ。
とは言え土星なので、これらの天体を上手く使ったからと言って物事が“早く”動くことはありません。
土星は、時間の神であり農耕の神。
作物を収穫するまでに時間が掛かるように、長い時間を掛けて取り組んだ物事に対して成果や報酬をくれる天体なので、地道に物事を積み重ねていく必要がありますが、流れに沿うことで行き詰まり感(超えられない感覚)は無くなるでしょう。
報われる努力と報われない努力の差は、自分らしさ(自然な自分の在り方)を偽る努力と自分らしさを生かす努力の差。
個人的には“向いていないこと(ホロスコープ外のこと)”を頑張るのはお勧めしません。
自分自身がそこに逆らって、嫌と言う程その無益さを知っているからです。
行動の方向性(自分の性質)を見極める
※この項目の内容は全て共通項です。
行動の方向性が正しければ(自分の性質を使えていれば)、地道に努力して行けばいつかは求めるものに辿り着きます。
しかし、この方向性を見誤る(自分自身を誤解してしまう)ことが多いのです。
行動が正しいとか間違いとか言いたくはないんだけれど、でも、どうしても逆らえない大きな流れみたいなものは確かにあって、動かせる部分と、そうでない部分がある。
そうでない部分に関しては、上手く利用することでコントロールするしかない。
経験上、“自分らしさだけは、運命付けられている”と思います。
シナリオは書き替えられても、キャラ設定だけは変えられない。
でも、人生は先天的な要素と後天的な要素の組み合わせで現象化するので、決して人生そのものを運命付けるものではありません。
マルチエンディングのゲームみたいなもの。行動でシナリオは変わる。
土星の制限を受けるのは、自分らしさを偽っている時です。
リーディングをしていても、自分の性質を使っていないことが土星を超えられない原因になっている方がいらっしゃいます。
人生の意味や目的を発見できるのは、「ひどく傷つけられた土星」を持っている人である場合が多い。
サターン 土星の心理占星学 リズ・グリーン 著/ 鏡リュウジ訳
限界まで頑張ると、やがて魂を発見する
松村潔
確かに、わたし自身は限界まで頑張って土星が傷付いてから流れに乗ったタイプです。
どう頑張っていたか。それが“自分を変える”ことです。
自分らしさ(運命)を何とか変えようともがいてもがいて、出来なくて、結果「無理」という結論に達しました。
わたしは2ハウスに土星があります。
よく言われるのはお金の問題ですが、“自分が持っている豊かさに対しての制限”なので、自分にはあらゆる豊かさが足りないと思う訳です。
何もかもが不足している感覚がある。
だからこそ、それを手に入れるために努力してきたつもりですが、結局いつも、ここまで頑張っても無理なんだなって頑張ることにも限界が来て、半ば諦めて別の方向に舵を切った時に道が開けるという体験を何度かしています。
出来ない自分を変える(無理をして流れに逆らう)のではなく、出来ない自分を認めることが発想を転換する切っ掛けになるのです。
言い換えれば、発想の転換には出来ない自分を認めることが必要になる。
(因みにBORUTOの168〜171話が、正にこの発想の転換で“出来ない”を“出来る”に変える話。ボルトはこの記事で言う後者に該当してます。)
出来ない自分を認めること=在るもの・自分が持っているもの・自分が出来ることに気付くこと
即ち、正しく自分を認識することではじめて結果の出る対策に結び付くということです。
よくよく考えたら不足で不足は補えなくて当然なんですよね。
“自分の中に無いもの”を何かの価値と交換することは出来ません。
“自分の中に在るもの”と、手に入れたい価値(願い)を交換する。
土星の制限を超えて願いを叶えるには、自分らしさとの等価交換が必要になる。
ネガティブな部分(自分で自分をダメだと思っている部分)も含めて自分自身。
それを否定することは、当然自分を否定すること。
自分を否定することはホロスコープを否定することであり、エネルギーの流れに逆らうこと。
“流れに抗うのではなく流れに乗る”という方向転換が出来ればいいので、敢えて限界まで行く必要はないと思うのですよ。
“限界まで行って傷付かないと気付きにくい”というだけでしょう。
エネルギーの流れに逆らうからしんどいし、上手く行かなくて悩む訳ですが、流れに乗って流されるだけではいずれまた“指摘”を喰らいます。
土星は“流れを活かして物事を達成する”ことを求めているのです。
少し抗うことをやめて、困難として襲って来ているエネルギーの流れを客観的に読んでみる。
そして流れに沿って行動すること。
出来ないのを認めて開き直りつつ、出来ることで戦略を立てる。
ある意味“諦め”も肝心で、コロナ対策やコロナへの向き合い方と同じようなもの。
持って生まれた性質は変わりません。
でも、それをどう使うかは、意識すれば誰でも変えられます。
そしてその使い方が人生を左右するのです。
土星攻略のポイント
※この項目の内容は全て共通項です。
土星を超えるために必要なのは、“方法”を見つける努力です。
特に自分の気持ちに逆らっている場合、色々なしがらみから、なかなか難しいということもあるでしょう。
ですが、それこそが土星の制限です。
どうすればそのしがらみを超えて自分の気持ちに従うことが出来るのか。
その“方法”を見つける。
“方法”を探す。これが一番大事なこと。
“これならいけるかもしれない”という方法を見つけたら、そこから先は地道に努力をする。
流れに沿った努力=本来の自分を引き出す努力をすることが重要です。
畑にお米の苗を植えていたら、どんなに一生懸命頑張って育てても収穫は期待できません。
土星は時間と農耕の神です。
まずは自分の持っている土壌を知り、その土地で良く育つものを見つけ、それから丁寧に時間を掛けて育てていく。
これが土星を越える最大のポイントです。
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