「継続出来ない・目標を達成出来ない・努力の結果が出ない」という土星の悩みに関する対策

「一度決めた目標を達成するための行動を継続することに困難を感じる」「努力をしているが結果が出ない」という内容のご相談を受けることがあります。

まず、そもそも【継続は“前提にするもの”や過程ではなく結果】だということ。
【努力を継続している状態は既に結果】です。
これを多くの人は勘違いしています。

そして、土星についても勘違いしていることがあります。
土星は課題ではあっても、制限も試練も困難も齎さないってこと。

土星は過不足を0にするだけです。

それに満たない場合、またはそれを超える場合に厳しさを“感じる”というだけ。
現実的な状況がその厳しさを生み出しているのではなく、現状に対する意識が厳しさを生み出しているのです。

「意識(無意識)が現実を創り出す」という言葉は聞いたことのない人の方が少ないんじゃないかなというくらいには有名になってきたと思いますが、問題の渦中にいると余裕を失うのでガッツリ忘れるんですよね。

継続を前提にすると、無理(過剰)が生じる

「継続を前提にする」というのは「目的を達成するために〇〇を続けると決めること」です。
ex.痩せるためにダイエットをする等
勿論これは普通のことで、これ自体は問題ないのですが、これを意識すると高確率で“無理”が生じることに問題があります。

無意識に自分の行動に“やらなければならない”という制限(制約)を設けて“無理をして続ける”という状態になりやすく、これがストレスになります。
ストレス(負荷)が掛かっている状態は長くは続けられないので、早く結果を出そうと焦ってまた無理をしてストレスだけが継続するループに陥ることも少なくありません。

土星によって制限が加わっているかのようにも思えますが、実際には自分の意識がそういう状況を作り出しているに過ぎません。

無意識下では「継続には努力が必要である」と誤解しており、尚且つ「努力はある程度キツいもの」という認識があるため“無理をしている状態”が異常な状態であることに気付けないのです。

土星の制限は、寧ろ“状態異常の警告”です。

つまり努力しても結果が出ないのは、努力している状態こそが「そのやり方違うんだわ」っていうお知らせという結果。※その努力をツラいと感じる場合です。

ストレスはやる気や行動力を大幅に減退させます。

例えば、3日間無理をしてやっても、1日休んで2日普通にやっても案外進捗は大して変わりません。
終わらない・進まないから無理をしてやろうとするんですが、無理をすると負荷が掛かるので寧ろ終わらない・進まないを助長するだけなんですね。
これが長引くと、休んだ方が圧倒的に効率が良くなる。

日本人は残業する割に生産効率が悪いと言われているのは、常に無駄に残業して無駄に無理をしている状態にあるからです。
(コロナ以降はだいぶ変わったと思いますが。その辺「変えろ」ってことも星の意図に含まれてると思います。)

土星は現実化(実現)を司る天体でもあり、ちゃんと達成して欲しいんです。
(願望を実現するという意味ではなく“土星のハウスに関しての達成=実現”です。)
と言うか、達成させるのが土星の仕事。

足りなかったらやるように促すし、やりすぎてたらストップを掛けます

人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇だ

チャーリー・チャップリン

土星は無駄を削ぎ落とす天体ですから、削られる(制限を感じる)所はそもそも要らない(多すぎる)もの。

※目安として、頑張っても進めない困難(能動的な行動から生じる困難)を感じる時は過剰・周囲の環境から煽られるような困難(受動的に生じる困難)を感じる時は不足

土星をコントロールする鍵は月にある

サインやハウス・天体を昇華するには反対側の影響を取り入れる必要があります。
土星は10ハウスのルーラーです。その反対側は4ハウスでルーラーは月です。

だから基本的には、自然と継続されたものが“結果”になる。

余り良い例えではないですが、生活習慣病みたいなことです(笑
良くも悪くも自然と積み重ねてきたことが自分を創る。

「継続出来ない」ことや「努力の結果が出ないこと」を悩む方は、自然と無理を重ねていることが多いです。

無理を積み重ねた結果は高確率で“限界が来て諦める”であり、“物事の達成”ではありません。

しかし、月の言うことばかり聞いていても(自分の中の楽をしたい気持ちにばかりに耳を傾けていても)人生は発展して行きません。
土星に向き合わなければ、見てみぬ振りをして来たことがいつか問題となって現れます。
(それこそ生活習慣病みたいに)

じゃあどうするか?

継続を前提や過程として目標の達成を目指す際に重要になるのが、土星と月のバランスを取ることです。

何かを継続している人は、無理して続けようとしていません。
無理をすれば続かないことを知っているからです。

継続が出来る人=無理なく続ける方法を探すことが出来る人

「継続し達成する努力」よりも「無理なく続ける方法を探す努力」が圧倒的に必要になります。

唯一、土星の試練があるとしたらそれは“時間”です。
“時の試練”を超える方法を探すこと。

毎日出来ないなら週一でいい。
週一出来ないなら月一だっていい。

無理なく出来る自分のペースを掴めてくると、それが習慣になって(やらないと気持ち悪かったり落ち着かなかったりするようになるので)自然と継続出来るようになってきます。
土星が月に影響を与えた(月がコンフォートゾーンを超えた)結果です。
土星の習慣というのは、継続する中で月の習慣として馴染ませていかないとなかなか続きません。

コンフォートゾーンについて、詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

月のご機嫌を伺いながら、月が納得するペース(ストレスを最小限に抑えつつ目標を達成するための行動を継続する方法)を見つける。

早く結果を出したくて無意識に月に我慢をさせてしまったりすることもありますが、土星に関しては“早く”は無理です。どーせ過剰は削られますから。

ダイエットで考えるとよく分かるんですが、無理せず早く痩せるってのはまず不可能で、だから早く痩せようと思ったら無理しなきゃ達成出来ませんが、それだとほぼ確実にリバウンドします。

目標を達成しようとする時全般、コレと同じ事が言えます。

つまり、何かを達成しようと思うなら「無理せず長くやる」一択ってことです。

「急がば回れ」って言いますよね。
昔から伝わる言葉は土星の時の試練を超えた真理です。

山を登らずして頂点に立つ

MCは勝手に頂上みたいなイメージを持ってしまっていたんですが、よくよく考えたら“天頂”なんですよね。

“山(地上)の頂き”ではなく、“天の頂き”

ある青年が和尚に質問していた。
「みんなより貧しい自分がとても惨めだ」と。
和尚は、テーブルの上にあったコップを腕時計と並べて、彼に尋ねた。
「このコップは大きいですか?小さいですか?」
「大きいです」と青年は答えた。
和尚は次に、コップをポットの隣に並べて尋ねた。
「このコップは大きいですか?」
それに青年は「小さいです」と答えた。
〜中略〜
和尚はコップを高く掲げた。
「このコップは大きいですか?小さいですか?」
空中にあるコップを見て、青年は何も答えることが出来なかった。
比べる対象がないから、大きいとか小さいなどとは言えなかった。

今日も言い訳しながら生きてます ハ・ワン

“空に掲げられたコップ”
これが“MCの天頂に自分を置く”ってことだと思うんです。

土星のハウスは劣等感を感じやすい所ですが、じゃあ劣等感って何処から来るのかって言ったら和尚の話にあるように他人と自分を比較する意識から来るもの。

比較意識がある中では劣等感を感じるので、目標に辿り着こうとする(土星に向き合う)際に自分よりも出来ている人(上)に目がいきやすく、山を登るような感覚になる(ツラさを感じる)けれど、他人と比較して自分に優劣を付けるような意識を手放すことで、自分を天頂(人生の主役)に持っていく。

それが、唯一無二の存在として天頂に輝くということ。

土星は社会的な規範(一般・常識・平均)で物事を考え、自分の“ものさし”ではなく社会の“ものさし”で自分を計ります。
だからこそ色々な意味で“自分は違う(9ハウスで描いた理想通りには行かない)”というのを思い知る場所でもあって、それは挫折や敗北を意味するけれど、それこそが山を降りて11ハウスで個性を伸ばす方向に向かうトリガーでもある。

黄道十二宮で見たらMCって9ハウスと10ハウスの境目であって10ハウスってもう下りなんですよ。

だから山を登ることで達成するんじゃなく、山から降りること(山を登らないこと)で達成するんです。

比較の山を不足の意識で登る(他者と比較し自分に足りないに所フォーカスしながらツラい思いをしても達成しようとする)努力ではなく、その山をスルーして不足の意識を手放し、自分に出来ることや無理のない方法に目を向ける努力をすることで目標を達成する。

土星のハウスはどうしても比較意識が働きやすいので(頑張っても結果が出ないとなると余計に)、自分のペースを守るのもそれはそれで難しいけれど、実際自分のペースで進んで行くだけで制限も試練も困難も殆ど感じなくなります。

同時に、継続しようと意識しなくても自然と継続され、努力もキツかったりツラかったりするものではなくなります。

“自然と継続している状態”も過程ではなく結果です。
その結果が積み重なって、時間と共に認知されるに至り“社会的な顔”や“肩書き”になる。

そこまで行くにはある程度時間が掛かりますから、やはり“頑張って継続している状態”を積み重ねても先細りになりますし、例え頑張って達成したとしても根本的な意識を変えない限り、何かを達成した所で比較対象と目標が変わるだけで頑張って無理をする状態からは解放されません。
そういう意味でも、継続されている状態は既に結果なのです。

土星は課題であり乗り越えていくべきものではありますが、それに向き合うスタンスを間違えると、継続出来ずに未達になったり、達成しても幸せには繋がらないということになりかねません。

程良く手を抜いていきましょう。

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