「やりたいこと」はMCに相当する
「やりたいこと」という言葉を言い換えると『人生を通して継続的に取り組みたいと思えるもの(出来れば仕事として)』だと思います。
「ただ自分が好きでやりたいこと」には趣味という単語がありますから、そういうものを見つけたい時には「趣味を見つけたい」と言うのが一般的であって「やりたいことを見つけたい」とは言わないはずです。
何が言いたいかというと「やりたいこと」=『人生を通して継続的に取り組みたいと思えるもの(出来れば仕事として)』というのは完全にMC・10ハウス・土星の管轄だってことです。
だから、やりたいことを見つけるためには、やりたくないことがセットで付いてきます。
これはほぼ100%です。
「やりたいこと」ってすごく語弊がある言葉だなって思うんですけど、やりたいことって、やりたいことだけやろうとしたら見つからないです。
“やりたいこと”と“やりたくないこと”がセットになっているものが「本当にやりたいこと」に繋がるものなので、やりたくないことを除外してやりたいことを探しても「やりたいこと」には出会えません。
やりたいことを見つける過程や、やりたいことを軌道に乗せる過程で、やりたくないことに向き合う必要性が出てくる場合が殆どです。
だけど言葉の通りに「やりたいこと」だけに目を向けてしまいます。
言葉や名前がつくと、状況に対する見方が固定される。
水平思考の世界 固定観念がはずれる創造的思考法 / エドワード・デボノ
〜中略〜
それとともに、状況に対する最善の見方を見いだす機会も失われる。
わたし自身そうでしたが「やりたいこと」を探す時には図のピンクの領域で探します。
しかし、本当にやりたいことが見つかる領域はピンクと水色が交わる紫の場所です。
無意識にやりたくないこと(水色と紫)を避けて探すので、だからなかなか見つからないのです。
やりたくないことっていうのは、ホロスコープで言えば土星以遠の天体です。
トランスサタニアンに関しては強制的に向き合わされたりするので受け入れられている人も多いんですが、土星とキロンに関しては自分の意思で向き合う必要があるので、何かを実現しようとする際にここの壁がネックになっている人が大半です。
最初に説明したように「やりたいこと」という言葉の意味をよく考えれば、それは土星の望みなので、やりたくないことを無視して達成するのは難しいのです。
しかも、やりたいこと=思い通りでもありません。
【色々な人生経験を通して、自分のやるべきことを腑に落としていく(上手くいく道を見つけていく)】というのが「やりたいこと」を見つける=MCの人生の目的を見つけ出すということなので「やりたいこと」の本来の意味のニュアンスはどちらかと言うと「やるべきこと(生まれてきた意味や目的=進化・成長だから)」なんですが、土星以遠の人生経験を受け入れられなくて、やりたいこととやりたくないことの狭間でやりたいこととやりたくないことを統合出来ずに八方塞がりになっている方も多いです。
12ハウスの記事で、経験値が足らなくなると何処にも行けなくなって行き止まりになるという話をしました。
ミッシングリンクのブラックボックス化っていうのはこういうことです。
今回の場合は、土星の経験値が足りないことで「やりたいこと」を見つける(10ハウス)という物事の達成に至らず行き止まりになる。
因みに、ヴェシカパイシスには魚の浮袋という意味もあります。
12ハウス・魚座を超える(答えが出ない状況に答えを出し物事を進展させる)には、見てみぬ振りをしていることに目を向けて、経験を統合していく必要があるということ。
やりたいことを見つけようと思ったり、自分がこれをやると決めたことを軌道に乗せる時にもそうですが、確実に土星とキロンの壁に打ち当たるからです。
やりたいことを見つけている人(やりたいことが上手くいった人)は試行錯誤を重ねてそこへ辿り着いているパターンが圧倒的に多いです。
あれこれ試行錯誤をする過程で、土星やキロンの課題をこなしてるんです。
少なくともこれまでわたしが見てきたクライアントさんの中で自分のやりたいことを見つけている人は、100%土星やキロンの課題を乗り越えている方でした。
言葉の理解と行動の矛盾
「やりたいこと」という言葉の意味は『人生を通して継続的に取り組みたいと思える目的意識』です。
しかし、多くの人の「やりたいこと」の解釈は『好きなことを仕事にすること』だったり『好きなことや興味のあることの中からこれってものを見つけること』なんじゃないでしょうか。
言葉の解釈(=理解)が違うと、行動に矛盾が生じます。
前者を求めているのに、後者で探すんです。
前者の意味での「やりたいこと」を見つけるためには、自分の人生の意味や目的を柔軟に探求する姿勢が重要になります。
これは10ハウス手前の9ハウス射手座(柔軟サイン)的な在り方です。
だからいずれ10ハウスに到達します。
後者は自分のやりたいことに拘って自分の目的を追求しようとする姿勢です。
これは8ハウス蠍座(不動サイン)的な在り方で、この姿勢が悪いということではないのですが(場合によっては必要なことですが)、行き過ぎると執着になり8ハウスを超えられない状態になります。
8ハウスを超えられていない状態で10ハウスに行こうとしてもまず無理です。
10ハウスに到達するには、8ハウスで拘り(=執着)を捨て(受け入れ難いことを受け入れて)、9ハウス的な探求方法に切り替える必要があるんです。
それが出来ないと行き詰まります。
理想の自分(こんな資質が欲しかった)と現実の自分(実際に天から与えられた資質)にはギャップがあることが多いので、そのギャップを認めなければなりません。
やりたいことが見つからない人は、理想の自分で考えて探していたりします。
要は10ハウスの『人生を通して継続的に取り組みたいと思える目的意識=やりたいこと』を見つけ出す場合には「何がしたいか=自分のやりたいことを考えること」よりも「何が出来るか=天から与えられた資質(実際にやるべき与えられた役割)を探し出すこと」の方が大事ということ。
行動の起点は「何がしたいか」でいいんですが、着地は「何が出来るか」である必要があります。
土星っていうのは、その天から与えられた役割の軌道に乗せるための制限を加えているんです。
【やりたいことを見つける(やりたいことを軌道に乗せる)行動をする←ここに土星の制限が加わる←この制限から自分に必要な在り方(何を学び成長するべきか)を理解していく←理解が出来ると制限が解かれて上手くいく流れに乗る←やりたいことがわからなかった人はここでやりたいことが見つかります】
※人によっては「何が出来るか」から「何がしたいか」へシフトしていく必要がある人もいますが、そういう人は往々にして欲や拘りがない(何らかの理由でそれを持てなくなっている)人=挑戦する前から諦めている・何かに挑戦することになんて意識が向かないようなタイプです。そもそもやりたいことを探そうなんて思わないような人は「あなたはこの人生で何がしたいの?」を問われます。この世は陰陽で成り立っているので、どうしても真逆のエネルギーが必要になるんです。と言うか、一方に偏ると、それを引き戻すべく真逆のエネルギーが勝手に発生するんです。その発生している真逆のエネルギーに抵抗すると、キツい・ツラい・上手くいかないということになります。何故ならプラスでもマイナスでもない0(ゼロ)が正常値だから。ゼロポイントエネルギーとかゼロポイントフィールドっていうのはこういうことです。(これはまた後で詳しく説明しようと思ってます。)
何故、やりたいことを見つけたり、やりたいと思ったことを上手くいかせたかって言ったら“ポジティブでいたい(楽しい人生にしたい)から”ですよね?
だけど、やりたいことが見つからなかったり上手くいかなかったりして結局ネガティブに(人生楽しめなく)なってたら本末転倒な訳です。
尊重するべきは「目的意識を持って楽しく生きたい」という気持ちであって「自分がこうしたいと思うことに拘って上手くいくこと」でも「好きなことや興味のあることの中からやりたいことを見つけること」でもないんです。
だから思い通りにならなかった(受け入れ難いことを受け入れる結果になった)としても、それで上手くいくならそっちの方がポジティブで(楽しく)いられます。
その結果、人生の満足度や幸福度が上がっていきます。
思い通りだから満足出来る訳じゃないし、思い通りじゃなかったら満足出来ない訳でもない。
上手くいく流れ(軌道に乗る感覚)を感じた時に「あ、こっちなんだ」っていう理解を得て【本来の意味でのやりたいこと=人生を楽しく生きるために、人生を通して継続的に取り組みたいと思える目的意識】というのが自覚されるのであって、MC・10ハウス・土星の管轄であるということは、やりたいことは前提として見つかるものではなく、結果そうなる=人生のあらゆる経験が行き着く先にあるものだということです。
(※やりたいことが前提として見つかるパターンもありますが、その場合も軌道に乗せる=自分が納得出来るレベルに達するためには土星やキロンに向き合って、その制限から自分に必要な在り方を学ぶ必要性が出てくることが多いです。)
「やりたいこと」というのは自分のエゴで決まるものではないのですが「やりたいこと」という言葉は逆にエゴを強めて「やりたいこと」が見つからない理由になると感じたので記事にしました。
「やりたいこと」という言葉だけではなくて、言葉というものは額面通りに受け取ると誤解が生じます。
その言葉の定義が人によって違うからです。
その“言葉の定義”の部分にその言葉の意味が含まれているので、言葉の意味をしっかり考えるって大事です。
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