アスペクトは「星と星のエネルギーがどう影響してどう現象化するか」ということを見るものですが、「ホロスコープを活かす」「星を使う」ことを意識してホロスコープを読む場合には、アスペクトによる影響を調和させ、そのエネルギーを何処に向けるかということを意識して読む必要性があると感じます。
松村氏はジオセントリックのホロスコープを<墓標>と表現します。
これは、魂が肉体に宿ることでその本来の力を発揮出来なくなるということであり、ホロスコープは、魂が肉体に宿る前の魂本来が持つ力を表すものであるという意味です。
ここからはわたしの見解ですが、魂が本来の力を発揮出来なくなる原因こそがアスペクトであると考えます。
霊的な世界というものは、あらゆる制限の無い自由な世界として知られています。
ホロスコープが魂本来の力を表すのであれば、そこにアスペクトによる制限など無いと考える方が自然なはずです。
実際、アスペクトは天体(物質)と天体(物質)の角度を測るものです。物資でない魂にそれが適用されるか、というのも疑問が残ります。アスペクトの影響を受けているのはあくまでも我々の肉体であって、魂ではない。現実世界がホログラムであると言われるように、アスペクトは「思い込み」のようなものなのかもしれません。
ですから、「アスペクトによる制限を超えることで、ホロスコープ(魂)が持つ本来の力を引き出すことが出来る」と思うのです。
そして、この墓標(=ホロスコープ=魂本来の力)を再生させる過程こそが、ホロスコープを「上手く使う」ということ。
大切なのは、エネルギーがプラスだろうとマイナスだろうと「その影響をどう使って何を生み出すか」です。
「星を使う」のであれば、アスペクトがどう影響しようともそれを調和させようとすることに学びと成長の機会があり、調和させることで星を使いこなせるようになるのです。
e.g. 獅子座の月は目立ちたがります。注目されることを望みますが、蠍座の金星は目立つことは好まず、目に見えない美しさの追求を求めます。
こんな2人は友達にはなりません。むしろお互いに嫌いなタイプです。獅子座は火のサインで、蠍座は水のサイン。火と水は打ち消し合うので相性は良くありません。この2人の間に挟まれているのが自分です。どちらかの意見に寄れば、どちらかが不機嫌になる。(行動しても上手くいかなかったり不都合が出たり)これはスクエアの関係性です。エレメントの違いから相容れない性質があるため、意見が割れて葛藤が起こるのでハードアスペクトと呼ばれます。
アスペクトバランスを取る
このように真逆に見えるふたつの意見にも、探せば“落とし所”はあるものです。
例えば「内面の美しさを磨いてオーラで目立つのはどう?」という提案をしてみる。
獅子座の月は「目立てるなら別にいいけど」となり、 蠍座の金星も「内面の美しさが輝くなら目立ってもいいわ」となる。
すると、自分がどちらかの意見に寄ることがないので、獅子座の月と蠍座の金星がケンカをしない。
それどころか2人の望みは叶う訳なので、協力的になる。
e.g. 新しい世界に挑戦して自分を高めていきたい射手座の天王星と、自分の好きなことだけをゆるく拡げていきたい魚座の木星⇒好きなことだけやって生きるために、自分を高める挑戦をする。
射手座の天王星の向上心(火)を、魚座の木星(水)が消そうとします。しかし、天王星の方がパワーが上なので、消そうとしても消えないのです。すると、消し切れなかった天王星の炎に木星が圧倒されて、やりたくないと思いながらも何かに挑戦させられたり、自分を向上させていかなきゃならないような状況へと向かいます。結果、自分にとって心地の良くないものが増えてしまう。
だったら、嫌々何かに挑戦するよりも、好きなことのために自分を高めた方がいい。
このように天体同士の主張の“落し所”を見つけて行動を起こすというのが、アスペクトを調和させる・アスペクトバランスを取るということ。
アウフヘーベンさせる
弁証法を取り入れる。弁証法とは、考え方のひとつの型です。
起点となる意見があって、それと矛盾する反対の意見があった時に、矛盾を悪や偽り・対立として否定するのではなく、それらを統合して昇華させる考え方です。
相反するものを調和させて、ひとつ上のレベルに上げることをアウフヘーベンと言います。
アスペクトのバランスを調和させる行動を起こすことで、結果、自分自身が昇華します。
スクエア(90度)
エレメントが違う天体同士が相反する主張をするため、 エネルギーの”落し所”が無いと葛藤が起こります。 一番調和させ難いアスペクトですが、一番発展性のあるアスペクトでもあります。
真逆の性質を利用することで、新たな視点を創造する。
スクエアでも同エレメントの場合があり、するとオポジション寄りの作用になります。
オポジション(180度)
エレメントが違う天体同士の主張になりますが、主に<火と風>か<地と水>のどちらかの組み合わせとなり、風は火を煽り、水は地に浸み込みますので相性は良いです。
但し、風が火を煽り過ぎれば火事に、水が地に降り注ぎ過ぎれば洪水になります。
行動の方向性は明確になりやすいですが、焦りが出たり感情に行動が追いつかなかったりという緊張感やストレスが生じます。
相乗効果として上手く調和させる落し所(目標)を見つけると、エネルギーを建設的に使うことが出来ます。
<火と水>か<風と地>の組み合わせになることもあり、その場合はスクエア寄りの作用になります。
コンジャンクション(0度)
同エレメントの力をお互いが引き出すため、エネルギーが過剰になります。
これがポジティブに出るかネガティブに出るかは人それぞれです。
このエネルギーを前向きに捉えれば強力な後押し・追い風になりますし、後ろ向きに捉えてしまえば強い向かい風になりますので、やはり”落し所”が大切です。
向ける矛先のエレメントによってもエネルギーが通りやすい・通りにくいが変わってきます。
トライン(120度)・セクスタイル(60度)
こちらはイージーアスペクトです。意見のぶつかり合いが無い(少ない)ため、落とし所を見つけやすい=使いやすいとなります。故に、その使い方、エネルギーを何処に持って行くかが重要になります。
ホロスコープは、発揮するもの
どんなアスペクトでも、上手くエネルギーを昇華させる道を作ること。
イージーアスペクトでもエネルギーの方向性を見出せなければ上手く使えませんし、ハードアスペクトでもエネルギーを昇華させる道さえあれば上手く使えます。
どうしたら、そのエネルギーを建設的に使えるのか、エネルギーの使い方(方向性)を明確にしてあげること・エネルギーの“落し所を探すこと”がアスペクトを上手く使うコツです。
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