水サイン力を高めて不安やストレスを緩和し人生をコントロールする

水サインは主に感情を司ります。

水のサインは一番軽い天体である月に一番重い冥王星と海王星が並ぶエレメント。
そう考えると、感情のコントロールが難しいのも納得出来る感じがします。

不安というのは感情なので、水サインを攻略すれば不安やストレスも攻略出来ます。

感情をコントロールする鍵は8ハウスにあるので、noteの8ハウスの記事を読んで下さった方々は理解しやすいかと思います。

それはつまり、思い通りが達成されないことを【満たされない状態=不幸】
思い通りが達成されることを【満たされる状態=幸運】と捉えている心の表れ
です。

脳は、欲求を幸せと勘違いするそうです。

脳の働きですから、殆どの人が無意識に欲求が満たされることで幸福になれると錯覚していると言えます。

だから“引き寄せの法則”や“新月満月のお願いごと”で自分の思い通りに願いを叶える方法に多くの人が惹き付けられる訳です。

しかし、それはあくまでも“自分の望みを叶えられたら幸せになれる予感”なので、幸せが確約されている訳では無いのです。

欲しいものを手にしても、思い通りに事が運んでも、結果満たされないことだってあるし、思い通りにならなくても、結果満たされることもある。

美味しいと評判のお店に何時間も並んでやっと食べたけど、そんなに美味しいと感じなかった。
話題の映画を見に行ったけど、そんなに面白くなかった。

人生は選択の連続ですから、期待して何かを選んだけど「ハズレだったな」とか「失敗したな」って思う状況なんていくらでもあるし、期待が高まり過ぎた結果、思った程じゃなかったということもある。

思い通りに事が運んでも、思い通りの期待を回収出来るとは限らない。

これは人生の大きな選択でも同じこと。

逆を言えば、たまたま入ったお店がすごく美味しかった。
何となく見た作品がすごく面白かった。
ということもある。

そして、そういう“偶然の出逢い”の方が期待通りよりも断然“感動”がある。
そういう出逢いには、シンクロニシティが働くことも多い。

物語を見たり読んだりする時は、ネタバレしてたり先が読みやすい展開より「そう来たか!」っていう展開の方が面白いに決まってる。

なのに、これが人生(自分の物語)となると途端に失敗したくない想いが強くなるので、そういう展開を楽しむ余裕が無くなって、結果的に思い通り・期待通りの展開を望んでしまいます。

我々は、自分で作った物語(この世で体験したいことの筋書き)を忘れて生まれて来ると言われています。

何故かって、“感動的なドラマ”を体験したいからです。
展開を知っていたら、偶然の出逢いによる感動を味わえません。

思い通りに生きることにこだわるのは、せっかく作って来た物語(ブループリント)をガン無視して生きようとするようなもの。

それはやっぱり、8ハウスの記事に書いたように“自分が思っている自分が幸せになれそうな予感”でしかないのです。
自分が思ってる自分が幸せになれそうな道と、本当に幸せになれる道は違うことが多い。

じゃあどうやってそのズレを修正していくか。
ひたすら目の前の壁に向き合って自分を変容させていく(8ハウスをやる)だけです。

※このズレを修正する方法(=変容)は8ハウスの記事で詳しく解説しています。

本当の幸運とは、望むと望まざるとに関わらず目の前の出来事を受け入れて向き合った結果得られるもの。
思い通りに事が運ぶことが必ず幸せに結び付く訳ではないし、思い通りにならないことは決して不幸でもない。

寧ろそれは、物語を完結させるために必要なもの。

思い通りにならないこと(思い通りに事を運ぶ道を見つけられないことや願いが叶わないこと)が“ツラさの原因”なのではなく、思い通りにならないことを受け入れられない心が不安や焦りと言ったストレスを呼び“ツラい”という気持ちを生んで、その気持ちが現実をツラいものに見せているだけなんです。←これが海王星の幻想になる。ハマっちゃうと道を見失って完璧ツライです。

心は現実を如何様にでも変えるフィルターです。

8ハウスで変容することが出来ずに現実から目を背けると、12ハウスで現実逃避傾向が出たり進むべき道がわからなくなります。
8ハウスで現実に向き合えると、12ハウスでは進むべき道が明確になります。

そして4ハウスに戻り、新たな欲求を元に行動していく。
行動の土台が変わるんです。
ここが変われば当然結果が変わります。
逆に水サインのサイクルが変化しないと、行動の土台(動機)が変わらないので行動が余り変わりません。
そうすると結果も大きくは変わらない。

※noteの8ハウスと海王星の記事読んでくれた方向けの注釈※
長くなるので詳しくはまた別の機会に説明しますが、4ハウスは行動の基盤となる欲求でもあります。そう考えると、noteの8ハウスの記事を読んでくれた方々は4→8→12の水のサインの大まかな流れが見えると思います。noteの海王星の記事は12ハウスから出るための考え方をメインに解説していますが、8ハウスを飛ばして12ハウスをやろうとしてもなかなか難しいんですね。“壁抜け”が出来ないから。だから幻想の迷宮に閉じ込められてしまうのです。“ダンジョンのギミック”に当たるのが8ハウスです。ちゃんと観察して「あ、こうすればいいんだ!」っていうのが足らない。

思い通りに事を運べれば幸せになれるという思い込みと、避けたい状況を恐れる気持ちが不安とストレスを招くので、不安やストレスを和らげる為にも思い通り(失敗しないこと)にこだわり過ぎないことが大切なのです。


思い通りなんて所詮“煩悩”ですから。

よくよく考えたら“思い通り”ってめちゃめちゃ不自然な状態なんです。
星の影響含め、自然なものは人間の思い通りにはならない。
“思い通り”はエゴ(利己主義=自分の利益だけを考えること)です。

因みにですが、自己実現は願望実現(思い通り)とは違います。
わたしは星の影響から逃れる術を探っていますが、それは「自然の摂理を理解することで
その歯車の一部となり、生きる際の抵抗(苦しみ)から解放される」
という意味です。


欲求が無ければ行動に結び付かないので、どんな行動の裏にも欲求があります。

ですから、思い通りに生きようとする(欲求が生まれる)ことは自然なことだし、仏になる訳じゃ無いので一切合切捨てる必要は無い(てゆーかそうそう簡単に捨てられるもんでもないし)、そもそも捨てたら人生に希望が持てなくなって最悪本当に“仏さん”になっちゃうので欲求は生きるために必要なもの。

本来欲求とは生存本能であり、生きる為・繁殖の為に必要な行動が不足しないように原始時代から人間に備わっている機能です。
狩をして暮らしていた頃の人間は命の危険を脅かされる状態が日常でしたから、安心・安全・安息(月)を求める欲求が命を守ることや幸せに繋がっていたのです。

暮らしが豊かになり生存の危機が少なくなった今、生存本能としての欲求は、より豊かなものを求める欲求へと変化しています。

それは牡羊座24度のサビアンシンボルにあるように“物理的な生活が十分に満足したものになると、人はより高度なものを求めるようになる。ごく日常的なしあわせな状況は、その人から見ると退屈なもので、それはいままでの生き方の限界を突破するエネルギーに変わる。”

だから勿論、何かを求めることが悪いということではありません。
しかし、行き過ぎれば良くない事態を招くので、月の欲求は“コントロールすべきもの”であるということ。

浮気や不倫は本能だからそんなに騒ぐことじゃないと言う人もいますが、それは人間を完全に“動物”と見做した場合の話です。

唯一本能をコントロール出来る知性を持つのが人間です。
その知性を使わずに欲をコントロールしないということはどういうことか。

本能(ほんのう)が濁ると煩悩(ぼんのう)になります。

本能をコントロール出来ずに振り回されることを煩悩と言うのかもしれません。


“月”が人間の一番動物的な部分であり、“冥王星”が一番神性な自己を表します。

だから、執着し過ぎないことがとても大事。

それが、不安やストレスを和らげることになります。
心の負荷が減ると、当然自分の気持ちが楽になる。
気持ちが楽になると、時間にゆとりが出来る。
(精神的負荷がある状態と無い状態のパフォーマンスは明らかに違うからです。生産効率が上がるので時短になります。)
時間にゆとりが出来ると、相手を思いやる余裕が出る。
そして、豊かさを循環させていくことが幸せを連れて来るのであって、思い通りの未来に固執しても不安とストレスが循環するだけです。

“こうなって欲しい”“こうなったら嫌だ”という気持ちが強過ぎると、焦りや不安・ストレスになります。

結果がどうあれ、それは成長のために必要なこと。
良い結果でも悪い結果でも、しっかり受け止めて自分の糧にする。

(↑これは8ハウスに当たります。4ハウスの欲求に対して思い通りになることもあればならないこともあると受け止めて昇華する、つまり欲求をコントロールする=エゴを手放すのが8ハウスなので8ハウスが出来ないと不安のコントロールは難しいかもしれません。)

何かを求める時は、そういう気持ちで余裕を持って追い掛けることが出来れば、不安やストレスが緩和しパフォーマンスも向上します。

欲求は本能なので、精神的な病気にでもならない限りは基本的になくなることはありません。
と言うことは、欲求から生まれる不安もなくなることは無いのです。

水は対象に染み込むと切り離すことが出来ません。自分と自分の感情は一心同体です。

“思い通り”にこだわり過ぎずに欲求を上手くコントロールし、共存していくことが最大限出来る対策です。

※下に記事が続きます。

<“思い通り”を手放すための選書>


確率思考 不確かな未来から利益を生みだす

“人生はチェスではなくポーカーだ”
人生の選択は“賭け”であり、チェスの様に戦略的に戦えば必ず勝てるゲームでは無い。
人生には“運(8ハウス)”=即ち自分ではどうすることも出来ない(様に思える)要素が多分に盛り込まれているからだ。

この本の著者は大学・大学院で心理学を学んだ後、世界最高峰の大会で優勝する程のプロポーカープレイヤーとして活躍した経歴の持ち主。
現在は意思決定のコンサルタントをしている方です。

ギャンブルは12ハウスの領域。
そこで人生を破産させるのはある意味簡単ですが、そこで勝ち続けた彼女は間違いなく12ハウスを使いこなしている人ですし、12ハウスが使えているということは4ハウスも8ハウスも攻略しているということ。

心理学(水サインの領域全般)を学んでいますから当然と言えば当然なんですが、頭で理解しただけでは身に付かないのが水のサインです。

何故なら水は“一体化(=染み込む)”のサインだから。
学んだ知識の状態と同じ状態を体験することではじめて本質的に理解出来ます。

水サインの領域を理解するには知識を実践して腑に落す・感覚的に理解するということが非常に重要になります。

「思い通りの結果にならないこともある」ということを受け入れた上で、如何にそれを学びに変え次の選択の質を上げるか。
という8ハウスから12ハウスへの流れが学べる本です。


参考資料


スタンフォードの自分を変える教室 スタンフォード シリーズ

邦題はthe willpower instinctで、直訳すると“意志力の本能”です。
“原始時代から備わる人間の本能(脳や心の働き)を知ることで自己コントロール力を身に付けよう”という感じの内容になっています。
放って置くと人間は動物と大差がない。
案外人間(の脳)はポンコツなことがよく分かる本。
でもそのポンコツをコントロールする力が潜在的に備わっているのが人間でもある。
目標達成の障害になる脳の働き(に伴う心の動き)を如何に攻略するかの指南書です。


この2冊を読むだけでも、人間が如何に無意識に対して無意識かが分かります。
まぁ‥だから無意識って言うんですけど(笑

無意識と言っても、それは“意識が出来ない”という意味ではなく“意識することに無頓着である”という意味です。

意識していことが無意識

無意識が本当に意識することさえ出来ない領域なら、そもそも人間が無意識に気付くこと自体が不可能なので無意識という概念や言葉すら生まれないはずです。

確かに、自分で無意識に気付くのは難しいです。
自分で意識出来ない無意識を意識する方法、それが“他者を通して自分を見る”ことなんです。

8ハウスの記事で説明した様なことは勿論「人の振り見て我が振り直せ」もそうですし、本やネットの記事を読むことでも、他者の視点を知ることで今まで気付いていなかった自分を見ることが出来ます。

でも、見て見ぬ振りをしてしまうことも多いです。
何故なら水は意識して止めようとしない限り勝手に流れて行くから。
この何となく流れて行っちゃう意識が無意識でもある。


無意識も水サインの領域です。

無意識には2種類あって、従うべき無意識は海王星の無意識(選択肢がクリアになっている状態の無意識=魂意識)です。
月の無意識はコントロールすべきもの。

雑念的な無意識を抑えないと、その先のクリアな無意識に従うことは難しくなるのです。

イメージで言うと、海にゴミが浮いている感じです。
不純物(雑念的な無意識)は大体水に浮くんです。だから全面に出て来る。
海が汚れたらお魚死んじゃいます。
自然の原理である本質(クリアな無意識)が機能しなくなるんです。
これは断捨離にも通じる部分です。

海王星に浮くゴミ(月)を掃除するのも8ハウス・冥王星の作用で、本質的な望みに沿わない欲求は一掃します。
月の欲求が全部ゴミとは言いませんが、ゴミ(雑念的な欲求=煩悩)が多いんです。
それを捨てることで本質的な欲求が明確になって、選択肢がクリアになる。
で、本質的な欲求以外は8ハウスを通過しません。
(但し、それが本質的な望みを達成するための成長に繋がるなら通過します。)
8ハウスは“雑念的な欲求をふるいにかける濾過装置”のような機能を果たすのです。
だから、思い通りに執着しないことが大切ですよってことなんです。

「無意識に願っていることが現実化する」というのは「無意識の作用に無頓着であること(雑念的な欲求)が知らない間に自分の行動に影響を与えて、それによって現実が決まる」ということであり、しかし、それによって決定した現実は本質的な望みを実現していくために必要なもの(課題)なので、単純に目の前の現実にしっかり向き合っていれば、いずれは本質的な望みに到達します。

引用: ITmedia ビジネスオンライン
「人は常に坂に立つ」――生きる意味を考える (3/4)

【物質的態度】と書かれている方は冥王星や海王星(8・12ハウス / 水)のマイナス作用であり【生命的態度】と書かれている方は木星や火星(9・1ハウス / 火)のプラス作用になっています。

傾斜=環境・出来事が与える負荷に対してどう行動するかで、8ハウスの次の9ハウスと12ハウスの次の1ハウス(水サインから火のサイン)へ成長出来るかどうかが決まる訳です。

因みに、火星は8ハウス蠍座のサブルーラーで木星は12ハウス海王星のサブルーラーでもあります。

この坂を登るために必要になるのが、8ハウスの変容なのです。
「変容するってどういうこと?」っていう方はこちらの記事をご覧下さい。